日本酒の仕込み【五】- 酛立て-

日本酒よこやま仕込み 重家酒造


小さなタンクの中で、
酵母が静かに目を覚ましていく。

職人は櫂棒を持ち、
液面をそっと揺らして“今日の声”を聞く。

かすかな香り、温度の上がり方、表面の泡の細かさ。
小さな世界の変化を読んでいく。

大量の蒸米や麹米を、
タンクへ抱え入れる力仕事が続く。

櫂棒を深く差し込み、
米と水と酵母をひとつにしていく。
動きは大きく、ダイナミック。

指先の感覚はずっと繊細なまま。

小さな酵母の呼吸を基準に、
三段仕込みへと進んでいく。


日本酒よこやま仕込み 重家酒造