壱岐島が麦焼酎発祥の地と呼ばれるのは、当時の島の役割からだとされています。近代以前の壱岐は、朝鮮半島や中国、アジア大陸と近いため日本の玄関口とされており、貿易相手の大陸から多くの文化が流れこんでくる場所でした。そこへ中国から独自の蒸留方法が入ってきたのは、16世紀ごろになります。その頃の壱岐は重税により米が少ししか手元に残らない状態で、残ったものも年貢から外されていた麦のみでした。島民は麦から造るどぶろくを楽しんでいたのですが、日持ちしないことが悩みの種でした。
しかし、中国からきた蒸留方法を使うことで、どぶろくが日持ちするお酒に変わり、さらに置けば置くほど旨味が増し、より美味しいお酒になるということを知ります。そして、それが後に日本初の麦焼酎へと姿を変えていき、現在多くの方に親しまれています。当酒蔵「重家酒造」は、そんな壱岐の古く長い麦焼酎の歴史を脈々と受け継いでいます。これからも伝統的な手法を大事にしながら、新しい手法も取り入れ、お客様に発祥の地で生まれる麦焼酎をお届けして参ります。
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伝統的な製法で造る焼酎は、複雑な味わいと深みのある旨味が際立ちます。人が関わることで機械では造り出すことのできない複雑な味わいになる。この蔵が長い年月の間守ってきた製法で造る、焼酎をお楽しみください。
革新的な造りで完成させる焼酎。人の手が介在しないため、透明感のある味が特長です。麦が持つ味わいと芳香をそのまま感じられ、スッと喉を通る旨さを味わえます。伝統の手法で造る焼酎と飲み比べてみてください。
ちんぐ黒麹仕込み
長い歴史を持つ壱岐焼酎の伝統製法で造られた、ちんぐ黒。麦の香ばしさが鼻孔をくすぐり、米の甘みが喉を潤します。黒麹がもつ独特のインパクトをお楽しみください。
ちんぐ白麹仕込み
伝統と革新を融合させた、ちんぐ白は当蔵らしい麦焼酎となります。口に含んだ時に感じられる果実のような甘みと複雑な旨味、スッキリした後味が特長。食前にも食中にも食後にも楽しめる焼酎です。
ちんぐ夏上々
最新型の機械を使って造る麦焼酎、ちんぐ夏上々。天然の麦の甘みが舌の上を通り、喉を通れば鼻を抜ける独特の甘みを感じられます。フルーティーでキレのある味は、まさに夏向けの焼酎です。
穀物のもつ澱粉を糖化させる酵素を造る作業が「製麹」です。蒸した米を冷やし、麹菌の胞子を均等に振りかけそこからおよそ48時間の間人が小まめに手を入れて、麹を完成させます。
蒸留は名前の通り、蒸留によって焼酎の原酒を造る作業です。まず、完成したもろみを蒸留窯に入れ、沸騰させてアルコールを含んだ蒸気を発生させます。次にその先に繋がるタンクで蒸気を冷却。そこで生まれる液体が焼酎の原酒です。
蒸留したばかりの原酒には、不要な油分が多く、それを取り除くろ過を行います。焼酎ができる一つ前の工程です。油は手を抜くと空気と触れて酸化し、不快な臭いを放ちます。そのため、貯蔵中は小まめに取り除く作業を行います。
ちんぐ黒麹仕込み
ちんぐ白麹仕込み
ちんぐ夏上々